リーダーになるためにどんな技能や知識を身につけるべき?

「孫の二乗の法則」の第4回目です。

今回は4段目ですが、この段は『孫子』の「第一始計編」に出てくる言葉を持ってきています。

この「智・信・仁・勇・厳」を解説します。

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「孫の二乗の法則」の

1段目が全体像を把握すること

2段目でその事業の方向性を定め

3段目ではその方向性に進むのかの戦略を定めました。

そして、この4段階目は、その戦略を進めるリーダーになるために、身に付けるべき素養を示しています。

「素養」とは?

ふだんの練習や学習によって身につけた技能や知識

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孫正義氏が言う「身につけておくべき」リーダーの素養とは?

「智」知的能力を高いレベルでバランス良く磨け

「智」は「知恵」という意味です。

「知恵」と一口に言っても単なる「知識」や「技術」ではなく「考え抜く力」「財政面の分析力」「技術的な専門性」「プレゼンする能力」「交渉力」など、あらゆる知的能力をバランス良く持っている状態のことです。

しかも、孫氏は一番高い次元のレベルでの議論ができることと言い「勉強しまくらんとあかん!」と活を入れます。

「信」信頼に値する人物であれ

「信」とは「信頼、信義、信念、信用」という意味です。

ビジネス一人でできることは限られています。他人の協力やサポートがあって初めて「得意なこと」が収入にできます。

そういう意味で、信義に厚く、信念を持っている人間は信頼され、信用されるということです。

 

「仁」人々の幸せのために働け

「仁」は「仁愛」という意味です。

もしあなたが自分の私利私欲のためだけに、得意なことをビジネス化しようとしても、うまくはいきません。

ビジネスとは他人の課題をどれだけ解決できるかによって、報酬は変わってくるからです。

自分のことだけを考えている私利私欲の状態では、他人の課題もわからないし、解決することさえできないからです。

なので普段から身近な人々に対する「慈(いつく)しみの心」を持ち、自分の得意なことで人々の問題を解決するという思いを持って働くことが大事なのです。

 

「勇」戦う勇気と退却の祐樹を併せ持て

「勇」はもちろん「勇気」という意味です。

「勇気」というと勇猛果敢に戦う勇気が一番にイメージすると思われますが、孫氏が言っているのはそれだけの勇気ではなく、「退却の勇気」も言っています。

事業が危険な状況と判断するならば、一目散に逃げる勇気を持つことと言っているのです。

「退却するには、前に進む時の勇気の10倍の勇気がいる」とも言っています。

なので、一度計画したビジネスモデルでもこのままでは成り立たないと判断すれば、すぐにそのビジネスモデルをゼロベースに戻すことも時には必要です。

 

「厳」時として愛する部下にも鬼になれ

この段の最後の「厳」は、自分にも、かわいい部下にも「厳しくすべき時は、厳しくする」という意味です。

身内や側近に対して厳しい処分を迫れる場合、甘い処分をしたりごまかしたりすると組織の規律は守られず、リーダーの指示や意見を誰も聞かなくなってしまいます。

時には鬼の心を持ち秩序を守る素養を見つけることが大事です。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

ビジネスを始める時は、一人でスタートする方も多いと思いますが、ビジネスが大きくなるにつれて、人との関わり合いが増え、あなたがリーダー的な立場になることが多くなってきます。

その時に自分自身が、リーダーとしてどんな技能や知識を身につけるべきかの参考にしてもらえたらと思います。