2017年は国の「働き方改革」の推奨で、「新しい働き方」をするための環境がいろいろ生まれてきましたね。
最近では、「起業したい人」と「起業を尊重してくれる企業」とのマッチングサービス(起業転職)などもあるみたいです。
これから、ますます個人のスキルやアイデアを元にして、起業する人が増えてくることでしょう。

今回は、これから起業を目指している人のために「ムダなく、失敗のリスクを低くして起業する方法」を紹介している本をご紹介します。
その本は日経BP社から出版されている「リーンスタートアップ」です。

この「リーンスタートアップ」は2012年に出版されてる本ですが、いまだに売れ続けている本で、起業する前にはぜひ読んでもらいたい本です。
この記事では、リーンスタートアップの全体像や、重要なポイントを理解していただくために、書籍「リーンスタートアップ」の読みどころを紹介していきます。

仮説と検証と学習のプロセスを繰り返すリーンスタートアップ方式

私の意見は「ムダなく、そして失敗のリスクを低く起業する」には、いきなりアイデアを製品にして売り出さずに、下記のプロセスを踏むといいと考えています。

1:ビジネスモデルの仮説を構築
2:その仮説を検証
3:検証結果からの学習

この1〜3のプロセスを繰り返しながら、商品やサービスを販売するとムダなく失敗のリスクを低くして起業することができます。
このプロセスで起業する方法がリーンスタートアップ方式です。

なぜムダなく失敗のリスクを低くして起業できるのか?

このリーンスタートアップ方式の「構築 – 検証 – 学習」がなぜムダがなくリスクが低いのでしょうか?

例えば起業する時にしっかりした戦略や優れた計画を立てたとします。
しかし、当然お客様がまだいないので、この段階の戦略や計画は不確実性が高いです。
その不確実性の高い戦略や計画をそのまま実行しても、必ず思った通りにはいかず失敗する確率が高くなります。

だからこそ、戦略や計画を実行する前に、見込み客になる人たちにアイデアをテストすることが大事です。
そのアイデアのテストを繰り返し、最初の戦略や計画を修正しながら「不確実性の高い状態」を、少しずつ「確実性が高い状態」へと変化させることができれば、当然成功する確率がグーンと高まります。

 例:「コーチング」で起業するケース

例えば、コーチングの資格を取った人が「コーチング」で起業するために、顧客ターゲットを絞って戦略と計画を立てたとしましょう。

その戦略と計画を元にして、サイトを立ち上げ、広告やSNSで拡散し、一生懸命ブログを書いて検索順位を上げようとしても顧客ターゲットに響く可能性は低く、売れる可能性も低いでしょう。

なぜならば、ターゲットを絞った人に実際に会ってテストを実行してないからです。
コーチングのサービスを提供する前に、顧客ターゲットの悩みと解決方法の仮説を立て検証して、顧客ターゲットを学習するプロセスが抜け落ちています。

「構築 – 検証 – 学習」のサイクルを繰り返し、しっかりテストしていれば、どんなターゲットが、どんな悩みを持ち、どんな解決方法を望んでいるのかをしっかり把握ができた状態で、あなたのコーチングの売りをアピールすることができます。

このように「構築 – 検証 – 学習」のサイクルを繰り返し、顧客ターゲットのことがわかった上で起業するのが一番ムダなく、そしてリスクを低くして起業する方法なのです。

リーンスタートアップ方式をお勧めする背景

私がリーンスタートアップをお勧めする背景は、私も会社員時代にずっと起業したいと思っていましたが、なかなか会社を辞めて起業する勇気がありませんでした。

そんな時にこの「リーンスタートアップ」の本に出会ったのです。
本屋でパラパラと最初の数ページを立ち読みしていると「確かに、確かに」ということが書いてあり、読み進めるうちに自分が起業に思い切れなかったのも、「構築 – 検証 – 学習」のサイクルが足りなかったからだと気がついたのです。

そして、本を購入して読み終えて、早速「構築 – 検証 – 学習」のサイクルを試してみました。
ココナラというスキル販売サイトで、自分のスキルをテスト販売して、顧客のことがわかった上で起業したという経緯があるからです。

「リーンスタートアップ」でしっかり読んでほしい3つのポイント

このリーンスタートアップでは重要なポイントが3つあります。
この3つのポイントを意識して読むことで、すぐにリーンスタートアップ方式を試すことができます。

ポイント1:「構築 – 検証 – 学習」のプロセス

起業家の多くは製品アイデアを考え、最初の製品を優れたデザインで送り出し、市場の反応に一喜一憂します。

世の中に出してみてから反応を見るのは、リスクが高いのでまずは製品アイデアの仮説を構築して検証し、学習するというプロセスを繰り返しおこなうことでリスクは低く抑えられます。

そして製品アイデアの価値仮説と成長仮説を最適化してから、実用最小限の機能を持った製品づくりへと移ります。

ポイント2:実用最小限の機能を持った製品

価値仮説と成長仮説が最適化できたら、いよいよ製品を作ります。
しかしここでいう製品は、最初からいろんな機能を盛り込んだものではなく、最小限の労力と時間で作れる、実用最小限の機能を持った製品(MVP:Minium Viable Product)です。

そしてこの実用最小限の機能を持った製品を、見込み客に見せその反応を学習します。

ポイント3:方向転換

最後に重要なポイントが方向転換(ピボット)です。

「構築 – 検証 – 学習」の繰り返しおこなうと、現場の反応がわかるので、はじめのアイデアや製品に盛り込むべき機能を維持するか、なくしてしまうかなど方向転換の判断をすることができます。

最初のアイデアや製品の機能にこだわらず、ここで柔軟に方向転換することが、時間や投資するお金の節約になります。

はじめの一歩

今までの話をまとめると、アイデアを製品化する前に「構築 – 検証 – 学習」を繰り返すことで、売れない商品を作ってしまうと言うムダを省けて、失敗のリスクを少なくして起業ができるということです。

この「構築 – 検証 – 学習」の内容をわかれば、起業するときに何が一番大事なのかがわかるので、この本に投資する価値は十分あります。

そして、起業する場面だけでなく、新しい仕事のやり方が学べるので、すぐに起業されない方にとっても損がない本です。

と言ってもこれは私の主観なので、ぜひamazonなどの他の人のレビューなども参考にして客観的に判断されて、いいと思われたら購入してみてください。

リーンスタートアップ

商品:リーン・スタートアップ ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす
著者:エリック・リース
価格:定価1,944円

amazonで購入する

楽天ブックで購入する

楽天koboで購入する